熱心に取り組んでいるとお聞きしたので、どなたか拙著『世界で戦える人材の条件』をお読みになり、推薦してくださったに違いない。お礼を言わなくては。
元広島女学院大学の学長で、現在神戸の啓明学院の理事長特任補佐、かつ中教審のメンバーでしばしば上京して日本の教育改革に尽力されている長尾ひろみ先生が、「尾道北高校は優秀ですよ」と言われたので、少し程度を高くした講演用パワーポイントを準備して出かけた。
「先生のご紹介ですか?」とお尋ねすると、前の校長先生とは面識があったとのこと。 

前日、今の奥田校長、そしてこの講演会の執行役である藤木教頭先生が教員数名を呼んで懇親会をひらいてくださった。そこに前の校長で、今は県立加茂高校の校長になられた松井先生も来られていた。
そうだ、松井先生のご紹介に違いない。話が進むうちに、広島県はアフラック生命保険会社の創業者である大竹美喜最高顧問の出身地で、文科省の教育再生実行会議のメンバーでいられるばかりか、広島県の教育界でも多大な影響力を持たれていることを思い出した。
長尾先生も大竹氏から拙著をもらって読んだと言っておられた。

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5日午後。
尾道北高校の体育館で400人の生徒と20数人の保護者、10何名の教員の前で話をした。
テーマは、

世界のどこでも働ける
    〜グローバル時代のキャリア形成

中学校や高等学校に講演に招かれると、私は「今、グローバル時代の世界がどうなっているか」について強調したくなる。生徒たちはカリキュラムに従って授業にのぞみ、テストを受け、大半が大学受験体制に組み込まれている。
しかし、今世界では、彼らが社会に出ていくときどう生きたらいいかのヒントになる重要なことが次々に起きているのに、彼らが現実とは無関係な世界に生きているからだ。 

体育館ではほとんどQ&Aができなかった。
が、あとで質問したいという数人の生徒とのセッションを別室でもうけてくださった。講演会では、「フロンティアってなんですか?」という質問が出て、話が難しすぎたかな、と思ったが、質問に来た一人はこんな大学生も顔負けのことを尋ねた。 

  どうしてアジアの儒教圏と南米や南部ヨーロッパのカトリック圏を、同じモラルコード文化圏とみなすのですか?
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広島尾道への講演旅行は、うれしい結果とサプライズで終わった。
東京に帰るのを追いかけるように、現在賀茂高校の校長である松井先生から、
「来年度240人の生徒に<地球村>プログラムを体験させたい」と、注文をいただいたこと。
そして後日、中高受験生の生活を伝える豪華ビジュアル雑誌「School」の編集長吉田氏から、
「あなたを県立尾道高校に紹介したのはわたしですよ」といわれたこと。

それにしても、「ご紹介いただいたのですね。ありがとうございました。」とお礼を言っても、「自分じゃないよ」という人は一人もいなかった。米国に移住してまもない頃は、「いちいちThank you,と言わなくてもいいよ」とたしなめられたのに、やはり日本はあいまいで温かい人間関係中心の国。
だからいつでもだれに対してもお礼を言い続けるのが重要だ。

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