2018年3月5日
┏━┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳━┳━┓

┃■┃■┃ 渥美育子オフィシャルメールマガジン  No.14    ┃■┃■┃

┗━┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┻━┻━┛

拙速におちいらないよう、30年かけて[グローバル教育]をつくりあげて来ました。米国、東南アジア、日本の大企業や学校での研修現場をくぐり、多くの本を読み、ニュースを集めてインテリジェンスをつくり、直面する問題をこの[グローバル教育の]方法で解けるかどうかやってみました。

方法論がほぼ完成したので、その応用として現在つぎの3つのプロジェクトをたちあげようとしています。対象はマス。
・平和をもたらすカリキュラム:オンライン教室
・グローバル人財育成検定
・AIをつかった21世紀型教材:Connected Peace Globe

個人的にはCPGの中の、グローバル度の測定と向上に興味があります。日本人のグローバル度が上がれば、孤立、派閥、Closed Mindといったネガティブな面を解消し日本人はもっと大きな存在になれますし、世界中の人がグローバル度をあげれば愛国心にとらわれすぎて民族・宗教が異なる人たちを殺すような在の状況は少しは解消されるに違いありません。

プロジェクトが増え、企画・実施担当者も増えましたので、2月にゲストもお招きして2回にわたって2日の[渥美式グローバル教育]の勉強会を開きました。「21世紀型人財になるには?」と2泊3日分の体験を1日に凝縮した<地球村への10のステップ>です。参加者はさすが知的レベルが高く、豊かな経験を持ち、この教育の次世代モデルをいますぐ戦力にしたいという方ばかりでしたので、ユニークで最高の評価をいただき、いつもは理解されない私もこれから自信を持ってこの教育を広めよう、という気になりました。みなさんのコメントは今号の(4)をご覧ください。

そのほかのテーマは

(1)日本人のスピードを21世紀型にするには?

(2)女性対象のグローバル教育

(3)学校の現場から:ちょっと希望が持てる変化3つ

そして (4)ご意見・ご感想の掲載。
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

┃▼┃(1)日本人のスピードを21世紀型にするには?

┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2013年、世界は新しい次元に突入した。ドイツで第4次産業革命が国家戦略として始まり、中国は習近平国家主席のもとで「一帯一路」という巨大中華文明圏構築を着手。翌年、米国シリコンバレーで米国型第4次産業革命も出発した。2013年以降を[超グローバル時代]と名づけると、昨年春の講演会で宣言したことは正しかった。[超グローバル時代]の特徴は
(1)宇宙と地球の合体・連動
(2)夢と悪夢のシナリオが表裏をなして進む(そして世界崩壊が近づく)
(3)時間・空間が(これまでの国民国家の伝統的なわくからはずれ)異次元
になる
であるとすでに述べた。

ここで日本人にとって最大の問題はスピードである。1990年代以降ITが急速に不可逆的に進み、IOTがグローバルレベルで発展、すでに地球そのものがディジタル生態系化してモノごとが指数関数的に進んでいる。中国に目を向けると「一帯一路」は5年でアフリカやラテンアメリカまで延び、中国人はイスラエルやシリコンバレーはもとより南太平洋の島々にまで押し寄せて行動、宇宙戦争の準備を含む軍拡へのAIなど先端技術の応用は日本はもちろん、米国のスピードを超えてしまった。共産党一党独裁による国家戦略を実行に移すスピードが、第4次産業革命によって加速される地球のディジタル化のスピードと共振している。(ドイツと中国が産業革命の推進でタイアップしていることはすでによく知られている。)

スピードについての日本人の問題は、少なくとも6つある。
1.民族的(農耕民族)、地政学的(極東の島)に遅い
2.グローバル化に20年遅れ、しかも平和ボケ
3.日本(自国)や心の中だけを注視する文化や教育。“世界の中の日本”を注
視するグローバル教育を学校に導入していない
4.結果、組織体のリーダーに危機を感じ、行動を起こす人が極度に少ない
5.多分すでに中国による世論戦が功を奏し、国の重要問題についていつも世
論が真っ二つに分かれる
6.21世紀型の空間・時間感覚を身につけていないので、日々ますます世界の
早い動きに遅れをとっていく(つまりこの稿で書いているようなことを重
要だとは思わない。)

では、どうしたらよいか?

もちろん、この6つをひっくり返せばいいのだが、日本人どおしが頻繁に真剣に議論する必要がある。私が同志と一緒に行動に移したいのは、

(1) 国を背負う政治家たちに[グローバル教育+グローバル時代の帝王学]を効率よく提供する政治塾の開催(2) グローバル教育の導入を政府に直訴するとともに民間で実行
(3) 継続は力なり。これまでのように講演会、学校や企業での研修、認定講師の養成などを続ける

┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

┃▼┃(2) 女性対象のグローバル教育

┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

東京丸の内ビルにある(株)新規開拓。朝倉千恵子社長は知る人ぞ知る、とりわけ女性の営業担当者をただの助っ人的存在から真にビジネスの新規開拓ができる人間にたたき上げる研修で認められてきた人。
彼女に「この出会いは一生懸命頑張ってきた私に神さまが下さったご褒美です」とまで言われ気をよくした私は、2月この会社の社員ほぼ全員対象にグローバル教育認定講師養成講座の1日研修を行った。朝倉社長が「今後は世界で何が起き、日本人は何をすべきかを正確に把握して社会の価値の急速な変化に対応できる人間を育てなければ」と心底感じ決断してくださったからである。次の段階として、全国にいる2300人の卒業生に呼び掛けてくださるという。優秀な女性たちなので、ぜひグローバル教育を身につけていただきたいと思う。

女性といえば、当社の新しいプロジェクトを担ってくださる特任顧問の方たちも「女性が変わらないと子どもが変わらない」と全国の母親対象にグローバル教育を広めることを強く薦めてくださっている。普通は性別で考えることはほとんどないが、女性とグローバル教育は相性がいい。
(1)すべて(世界全体)を包み込むのは女性原理(Female Principle)
(2)女性の方が倫理性が強い

だから彼女たちに自分の子どもの将来を考える以上に義憤に駆られるいま世界で進行中の恐ろしいことの一端を知ってもらい、子育て奮闘中でも簡単に実践できる処方箋を提供すればいいのではないか。

その恐ろしいことは毎月のように増え、現実味を増している。現時点でその1つは倫理的制約がない国の人たちがロボット兵士やAIを導入した先端兵器(LAWS)を日夜開発するのにしのぎを削っていることだ。数年で大量生産の時代が来る。
世界に広がる闇サイトと仮想通貨で密かに取引できる市場。これを知ったら世界レベルで子どもを産みたいと思う女性が激減するのではないか。

いずれにしても母親対象のグローバル教育を今年中にはじめようと考える理由は日本の受験体制を変えたいといったレベルだけではないのだ。

┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

┃▼┃(3)学校の現場から:ちょっと希望が持てる変化3つ

┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

いつも批判ばかりなので、今回はよい兆しを2つ捉えてご紹介する。

(1)高校に「歴史総合」:やっとの実現である。歴史の勉強を日本史と世界史に分けるのはナンセンス。冷戦体制崩壊までの二元的発想の名残り。例えば18世紀の世界はどうなっていたか、その時日本は、という捉え方がグローバル時代には必要だと言い続けてきた。
文部科学省が2月、9年ぶりの学習指導要領を改定すると発表した。日本人が世界をどう見るかに影響を与えることなので、世界の大変化を注視してもっとスピーディに対応していただきたいものである。
[世界の中の日本]を捉え、領土問題など現代の諸課題を形づくった近現代史を学ぶため? おっとこれは近現代にかぎりなのか。
やはり文科省はおかしい。帝国書院から出ている参考書『最新世界史図説・タペストリー』が今の段階では理想的だ。

(2)総合的な学習の時間の「探究学習」が成果:「高等学校の授業が変わりつつある。「総合学習」で探究学習に取り組み、生徒の学ぶ意欲を引出し、他教科の授業改善や教員の意識改革につなげる高校が増えている。次期学習指導要領には新教科として「理数探究」が導入され、総合学習を「総合的な探究の時間」と改称するなど、探求がキーワードになる見通しだが、先駆的な高校はこれを先取りしている」と山梨県総合教育センター主幹・指導主事の広瀬志保氏が報告している。(「日経新聞」2018年2月12日)
カギは明らかに2つ。1つは教科はあまり細かく分けない方がいい、ということ。すべてはつながっているので、全体・総体を知ることが重要であり、セグメンテーションはやめた方がいい。全体がわからなければほん
とうの探究もできないはず。もう1つは(いくらグローバル化に20年遅れたと言っても)、2018年になってやっと学習の本質は知的探求にあり、と先端を行く高校が気が付いたということだ。
それでもこの記事は、日本の教育が本道を行くことになると希望をもたせてくれる。

(3)グローバル市場に対応する先進的リーガルマインドの人材を育てる:この記事を宮家邦彦氏は危機感を覚えたとネガティブに書いていられるのは面白い。(「産経新聞」2018年3月1日)リーガルマインドとは法律重視の考え方ということでとくに先進的だとは思わないが、これまで人間関係一辺倒であった日本に欧米のリーガルマインドを導入するという点では先進的と言えなくもないし、グローバル市場が人間の歴史上初めて出現したのはグローバル時代になってからなので、私は11年間日本で主張してきたことが(多少コンテクストはおかしいけれど)やっと実現されるのか、と思った。(たぶんそれを意図しているのだろう。)
宮家氏が紹介されているのは、日本のある国立大学の人文社会系がビジネス科学系と合併することになったケースである。宮家氏はこれを人文科学の軽視であり、衰退につながるので、日本の危機だと捉える。私は逆に人文科学系の学者たちがこれまであまりにもリーガルマインドを持たないので、安全保障上危機だと思っていた。翌3月2日の「日経新聞」
に「日本企業文書止まらぬ流出」という記事が出ている。企業秘密を含む内部資料を中国の検索サービス大手百度(バイドウ)が運営する文書共有サイト「百度文庫」に何の疑いもなく預けたので、186社の文書が全部中国の手にわたった、という報道だ。
例えば万葉集の研究で権威のある学者がいるとする。学問に国境はないという高邁な哲学をもっている。しかしいま中国は日本に三戦を仕掛けていて、その一つは法律戦であるとか、サイバー戦争が激しくなっていて、知的財産が不当に盗まれているといった現実も大学教授として認識すべきである。また、教育者として学生にそういう指導もすべきである。
この価値のマトリックスが21世紀の現実であると知らないならば、彼または彼女の学部がビジネス科学系と合併することをむしろ喜ぶべきだろう。
┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

┃▼┃(4)ご意見・ご感想 (敬称略)

┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

“グローバル教育の源流。まさしく神の眼のトレーニング”・・・・・ 出口光

“グローバル教育の神髄。いまの若者教育に欠かせないプログラム”・・浜岡康雄
“すべての高校生が学校での授業をはじめる前にこの3日のプログラムを受けるべき”・・・・・出口光+北見俊則

“グローバル教育と志共育、この2つを融合させたカリキュラムを作れると良い”・・・・・北見俊則

“このように体系的にできあがったグローバル教育は、日本のどこにもない。世界で仕事をしてきたが、世界のどこにもない”・・・山田豊滋

●ご意見・ご感想をお聞かせください。
gmp@global-kyoiku.net

●勉強会のご案内(2018年3月~2018年6月)

▽3月14日(水)No.3
[講師] 伊藤裕康氏 ((株)富士通研究所 R&D戦略本部 IPR戦略室)
[タイトル] サービスイノベーションに向けたシステムエンジニアリング
教育研究:モデルとグローバル人材教育

▽4月20日(金)No.4
[講師] 塚本 弘氏 (日本貿易振興機構(JETRO)顧問)
[タイトル] 世界の中の日本。特に中国とどうつきあうべきか

▽5月 は講演会のため休み
5月31日、日本安全保障・危機管理学会との合同講演会、
於衆議院第一議員会館 大会議室

▽6且14日(木)No.5
[講師] 松本徹三氏 ((株)ジャパン・リンク代表取締役社長)
[タイトル] AIが神になる日
松本氏の同題の本(SB Creative,2017)を読んでから参加
するのが望ましい

いずれも場所は、東京都港区南麻布4-5-58 フォーサイト南麻布5F
会議室。問い合わせ:global-fukabori@g-place.net

参加ご希望の方は、次のURLをクリックしてください
https://global-fukabori-members.peatix.com/

●ニュース:大阪オフィスができました。
〒541―0058 大阪市中央区南久宝寺町4-4-12 IBセンタービル3F
Tel 06-6241-1414、 Fax 06-6241-1414、 事務局長 浜岡康雄

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

渥美育子オフィシャルメールマガジン
「和のこころが世界を照らすグローバルマインドプロジェクト」

●発行者:一般社団法人 グローバル教育研究所

●問い合わせl:gmp@global-kyoiku.net
※すべてにお答えできないかもしれませんが、ご意見・ご感想を
お待ちしております。

●メルマガ購読希望者は、次のURLをクリックしてください
http://www.global-kyoiku-ken.jp/%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%82%AC%E5%8B%9
F%E9%9B%86

●購読停止は次のURLをクリックしてください
https://mm.jcity.com/MM_PublicCancel.cfm?UserID=gkk&MagazineID=1

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

※本メールマガジンに掲載された情報を許可なく転載することを禁じます。
Copyright (C) 2018 Global Kyoiku Kenkyusho. All rights reserved.

Pocket